2017年度障害平等研修ファシリテーター養成講座のご案内

~応募締め切りました。多数の応募誠にありがとうございました。~

はじめに

日本国内で5回目の開催となる障害平等研修(DET)ファシリテーターの養成講座です。日本の障害平等研修の推進を担っていただくファシリテーターを養成します。一緒にインクルーシブな社会を作っていきましょう。

障害平等研修とは

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障害平等研修(Disability Equality Training: DET)とは、障害者自身がファシリテーター(対話の進行役)となって進める障害学習です。企業や自治体などの組織を対象に、発見型学習という対話に基づく方法を用い、障害者を排除しないインクルーシブな組織づくりを参加者と一緒に考えていく研修です。

ファシリテーターは、障害をめぐる対話の進行役を務めます。障害とは障害者の社会参加を阻む障壁であるという「障害の社会モデル」の考え方を基礎に、発見型学習という方法論を用いて対話を進めていきます。
障害平等研修の詳細については別添2を参照ください。

研修名

2017年度 障害平等研修ファシリテーター養成講座

日程

オンデマンド型(動画とインターネットの掲示板などを活用した通信型)と教室型の双方を活用したハイブリッド型の研修方法により計80時間の研修を行います。

養成講座全体の日程は2017年9月1日から2018年1月14日です。この間にオンデマンド型学習(35時間)と教室型学習 (35時間)、実習2回(5時間×2回)を行います。2~3週間おきの課題提出が7回あり、オンデマンド型学習はそれに即して行う必要があります。また表記時間数に含まれない自習も必要となります。

教室型は計6日間実施し、日程は以下の予定です。全日程とも9時30分~17時(予定)。
9月9日(土)、10日(日)、10月7日(土)、8日(日)、1月13日、14日。
*日程について9月は確定、10月については6月15日までに確定、1月は調整中です。

研修会場

9月9日(土)、10日(日)

戸山サンライズ(最寄り駅:大江戸線若松河田駅)
http://www.normanet.ne.jp/~ww100006/

10月7日(土)、8日(日)

東京家政大学板橋キャンパス(最寄り駅:JR十条駅)
http://www.tokyo-kasei.ac.jp/about/access/tabid/70/index.php

1月13日(土)、14日(日)*1月に関して確定は9月になりますが、変更することはほぼないとお考えください。
戸山サンライズ

いずれもユニバーサルトイレの設備はございます。

応募条件

以下の2つの条件を満たす方

  • 障害者で障害平等研修ファシリテーターとなり、研修を実施する意思のある方。
  • 障害平等研修を通してインクルーシブな社会の形成に貢献したい方。

日程で記載した学習時間を確保し、2回のDET実習を設定できること。実習の設定には家族や友人など4名程度の参加者、開催場所、使用するパソコンの確保などが含まれます。

研修講師

  • 久野研二:NPO法人 障害平等研修フォーラム 代表理事、日本福祉大学大学院 客員教授、国際協力機構 国際協力専門員
  • 長瀬修:NPO法人 障害平等研修フォーラム理事、立命館大学生存学研究センター 特別招聘研究教授

定員

16名程度

申込用紙の配布、締切および合否のご連絡(予定)

20170605
申込書の配布:2017年6月15日
HPよりダウンロードしてご利用いただきます。
申し込み締め切り:2017年7月1日(土)正午 Eメールにて事務局必着
申込書・推薦書に関するお問い合わせ(書類に不明点がある場合のみ):~7月15日まで
合否の連絡:2017年7月18日から24日(予定)
※遅くとも7月末にはご連絡を差し上げます。

申し込み方法

6月15日にHPにて配布する申込用紙をNPO法人 障害平等研修フォーラムにEmail(電子メール)にてご提出ください。その他の方法での応募を希望される方はお早めにNPO法人 障害平等研修フォーラムへご相談下さい。
電話:070-5363-6443  メール:info@detforum.com
(担当:長嶋、松田)

助成

本研修は日本財団からの助成を受けています。

合理的配慮

情報保障など合理的配慮が必要なかたは、6月15日に配布の申込用紙にご記入ください。ご相談のうえ可能な範囲で対応させていただきます。

講座費用

3万円

修了証

本研修を規定に基づいて終了した方には本養成講座の修了証を授与いたします。
全日程参加していること、既定の条件を満たしていることなどが修了証授与の条件となります。

参加に際して

学習ツールに関して

オンデマンド教材の活用による学習を行います。
PCへのアクセスが可能で、基本的なPC操作(ネットの閲覧やワード作成、資料を添付してのメール送信など)ができ、インターネット情報共有サイト(サイボウズ)への書き込みを通したやり取りができることが求められます。(養成講座終了後も、フォーラムからの発信は情報共有サイト「サイボウズ」を利用します。)
なお、オンデマンド動画の一部を公開します。
https://youtu.be/C3BdTOe93Yo
URLをHPにご案内しますので、受講イメージとしてご覧ください。

養成講座の撮影に関して

養成研修内の受講風景は記録のためビデオ撮影をし、法人内で共有することがあります。また受講風景を写真撮影し、広報活動に利用します。

問い合わせ先

NPO法人 障害平等研修フォーラム (担当:長嶋陽子 松田幹子)
〒 143-0016東京都大田区大森北1-30-1 三喜屋ビル2階
電話:070-5363-6443
メール:info@detforum.com

別添1 研修プログラム

2017年度 障害平等研修ファシリテーター養成講座 プログラム(暫定)

オンデマンド学習(在宅学習)

NO ビデオ教材
時間(分)
学習時間
(時)
テーマ
1 10 0.5 導入
2 60 4 障害平等研修とは
3 90 4 障害平等研修(体験)
4 120 8 障害の社会モデル
5 60 5 発見型学習
6 60 5 行動計画
7 90 0 実施概要
8 10 0.5 まとめ
小計 500分 35時間

*この学習を9月1日から1月14日(予定)の間に行います。2~3週間に一度レポートの提出があります。

別添2 障害平等研修(Disability Equality Training:DET)の概要

障害平等研修(Disability Equality Training: DET)

障害者差別解消法において求められる研修像

・障害者への差別を学ぶ研修:「障害の社会モデル」を基礎
・対組織の研修:組織改革(差別解消)と合理的配慮を学ぶ
・民間企業の合理的配慮を促す研修:「やる気」を引き出す研修方法
・障害者が行う研修:障害者がファシリテーター

障害平等研修(DET)とは

・英国で障害差別禁止法(1995)推進のための研修として発展
・障害を「機能的な不便」としてではなく、「差別・不平等」の課題とする障害教育
・組織を対象とした障害に関する組織改革の動機づけ研修(個人を対象とした障害理解・助け方を学ぶ研修ではない)
・知識ではない。参加者が「組織変革の行動主体」となるための行動指向型研修

内容

・障壁を発見する「目」の獲得:「障害の社会モデル」
・参加者が自分の属する組織(自治体や企業など)をより障害インクルーシブに変える行動の主体となる:「行動計画」

実施方法

・対話による発見型学習(Discovery Learning):「課題提示資料(課題状況を示す絵やビデオ)」と「分析質問(分析を促す質問)」からなる発見型ワークショップ

障害平等研修と従来の障害理解研修との違い

・障害理解研修:個人の「機能的側面(不便)」の理解と「助ける方法」の獲得
・障害平等研修:「社会的側面(差別・排除)」の理解と「差別の解消方法」の獲得

障害平等研修ファシリテーターの育成

・障害者のみがファシリテーターとなる(要80時間の研修受講)

実績と導入機関・企業

・英国では公的機関や民間企業が導入している。
・日本でも自治体や大学、企業や地域の団体などが取り組んでいます。2016年は100回を超える障害平等研修を実施しました。

発見型学習の例

以下、「発見型学習」の「課題提示資料(課題状況を示す絵やビデオ)」と「分析質問(分析を促す質問)」の例です。一つ一つを10-30分ずつ議論し、目的に沿った「発見」を参加者が獲得します。

例1:「障害の社会モデル」の視点の発見
「課題提示資料」 分析質問
20170605021 (1)(まず左の絵だけ見て)「障害とはなんですか?」
(2)(次に右の絵も見て)「同じ質問です。障害とはなんですか?」
(3)「では、障害はどこにありますか?一か所だけ指定しそこにしるしをつけてください」
発見する答え:障害の本質的な意味、障害の所在(取り組むべき課題の所在場所:個人か社会か)
例2:行動計画:「統合(少数者の社会適合)」と「インクルージョン(共生)」の違いの発見
「課題提示資料」 分析質問
2017060504 (1)(まず上の絵だけ見せ)「星を箱に入れてください。少なくとも2つの方法を考えてください」
(2)(議論で意見が出たところで)「この2つが解決法としてでました。どちらも問題を解決します。しかし、何かが違うようです。なんでしょう?」
(3)その違いはなぜ生じたのでしょう?
(4)(これは障害者と社会の関係を示していますね)「では、あなたはどちらの方法を取りますか?」
発見する答え:介入(解決法)が異なれば、導かれる解も異なる。目指す「社会」はどちらか(統合か包摂か)。
例3:行動計画:機能障害に基づいた具体的な合理的配慮の発見(視覚障害の例)
「課題提示資料」 分析質問
20170606 (1)「何が起こりましたか?」
(2)「なぜ、それは起こりましたか?」
(3)「どう、解決しますか?」
発見する答え:合理的配慮による対応の必要性とその具体的な方法。この場合は点字や音声による資料の整備や、読み上げなどによる対応。

(例3の演習は動画教材を用います。機能障害別に11の場面設定があります。NPO法人 障害平等研修フォーラムが作成した動画で、次で視聴できますwww.youtube.com/watch?v=lBIfzALO7p0

参考資料など

・キャス・ギャレスピー=セルズ、ジェーン・キャンベル[久野研二訳](2005)障害者自身が指導する権利・平等と差別を学ぶ研修ガイド、明石書店
・久野研二、千葉寿夫(2016)障害平等研修:共生社会に向けた「障害の社会モデル」の視点と行動、OTジャーナル( V50, No.6, 578-582頁)
・久野研二(2014) 障害平等研修体験セミナーと日本での展開、ノーマライゼーション(2014年5月号, 54-56頁)
・久野研二(2017)障害平等研修(DET)、異文化間教育 Vol. 45, pp. 9-18
・加賀美常美代(2017)多文化共生社会における合理的配慮:障害平等研修ワークショップの概要と報告、異文化間教育 Vol. 45, pp. 9-18
・「障害平等研修」って何?、週刊金曜日(2014年5月16日号、No.991,50-51頁)
・読み解き経済:障害者への「配慮」:先ず本人に聞いてみよう、朝日新聞、2016年4月22日
・「障害平等」心の壁学ぶ、東京新聞、2016年2月19日
・東京新聞社説:障害のある友をもとう、東京新聞、2016年4月6日